COLUMN

小学生のプログラミング教育
  ・・・「はじめの一歩」で学ぶこと

2020年から、小学校でプログラミング教育が必修になります。

文部科学省によれば、(*1)
必修化は「コンピュータを理解し上手に活用していく力を身に着ける」ためであり、
プログラミングという教科が新設されるわけではなく、算数や理科などの一部として
「プログラミング思考」を学ぶ、といったものになるようです。

小学校でプログラミングを学ぶことは、こどもにとってどんな意味があるのでしょうか?
早稲田情報科学ジュニア・アカデミー総合監修の村岡洋一先生にお話を伺いました。


早稲田情報科学ジュニア・アカデミー
総合監修 村岡 洋一

アメリカ・イリノイ大学Ph.D.。日本電信電話公社(現NTT)電気通信研究所、
早稲田大学理工学術院教授、同大学副総長、日本学術会議会員などを歴任。
現在、東京通信大学学長、早稲田大学名誉教授。


★小学生がプログラミングを学ぶ意義とは何でしょうか?

小学生が学ぶツールとして一般的なものは、ビジュアルプログラミング言語(*2)です。でもこれは、一度できるようになっても、そのうち忘れてしまうものです。高校の数学では三角関数を学びますが、大人になって使っているという人は本当にまれですね。それと同じで、忘れるのは仕方のないことです。
それでは、プログラミングを通して何を理解してほしいかというと「いろいろ新しいことをやるのは楽しい、面白い!」ということなのです。

★文部科学省は「プログラミング思考を学ぶ」ことを目標にしていますが?

「プログラミング思考」は大学生でもなかなかできませんから、あまりとらわれなくていいと思います。学校には音楽の授業がありますが、音楽の授業はプロになるための教育ではなく、「音楽が好きで、楽しめる」ことをめざしていますね。プログラミングも同じで、小学生くらいなら、まず楽しいと思うこと、嫌いにならないことが大切です。
プログラミングが好きになって、本人がもっとこれをやりたいと思えば、いろいろな方法が用意されていますから、どんどん次に進めばいいわけです。

★こどもがプログラミングを好きになるにはどうすればいいのでしょうか

それは、保護者や先生方が好きになることでしょう。
テレビの英語講座などを見ていると、先生が本当に楽しそうに教えています。教える側が自信を持って「これは楽しいものだ」と思っているからできることです。
どの分野も奥は深いものですが、プログラミングも、はじめはやさしいことから楽しく取り組んで、「できた」「もっとやりたい」という経験を重ねていくことが必要です。そのためには教える側も、これは楽しい、もっと楽しさを伝えたい、という気持ちを持つことではないでしょうか。


プログラミングのはじめの一歩は、「楽しかった!」という体験なのですね。
早稲田情報科学ジュニア・アカデミーでは、夏休みや春休みに、親子で参加できるワークショップを多数ご用意しています。
1時間から半日程度の、気軽に参加いただけるワークショップで、
まず「好きになる」、そして「保護者もいっしょに楽しむ」体験をしてみませんか?

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*1 参照:文部科学省ホームページhttp://www.mext.go.jp/
「小学校プログラミング教育の手引」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1403162.htm

*2 ビジュアルプログラミング言語
一般的なプログラムはテキスト(プログラミングコード)で記述していくが、視覚的な操作だけで、キャラクターを動かす等をコンピュータに実行させることができる。スクラッチ、ビスケット、Enrectなど。